糸・布・針を読む

自分は縫わないけど、縫ったり織ったりすることを考える・・・読書や調査の記録(基本は自分の勉強メモ)

Tシャツの歴史を考えようとしたのだが・・・

知り合いから「日本におけるTシャツの歴史を知る方法」についてたずねられた。私にこんなことを尋ねても何も出てこないわけで・・・。

で、ネットでざっくり検索してみると、次のような流れがあるという。(あくまでTシャツ屋さんによる記事)

http://www.tshirt.co.jp/user_data/history.php

1. Tシャツの起源 Tシャツを着た英雄の登場

 アメリカ海軍の船乗り(ヒーロー)の下着、アメリカ人の憧れの存在、1930年頃にヘインズ社が「コブ・シャツ」として販売開始。

2. 映画の中のTシャツ アンダーシャツから、アウターへ

 第二次大戦後に下着からアウターへ。ジーンズとのコーディネート。労働者のユニフォーム化。1950年代からTシャツブーム。ハリウッドスターが着ることで反抗と挑戦のシンボルに。

3. 広告としてのTシャツ あらゆるメッセージがTシャツになった

 白いTシャツをキャンバスに。広告化。コミュニケーションツール。

4. 現代アートとTシャツ アートの大衆化を引導した
 ポップアートによる芸術表現。70年代、カウンターカルチャー。80年代、キース・ヘリング。90年代、村上隆などなど。
5. ファッションとTシャツ 流行にとらわれず、いつも新しい
 1960年代にモード界にTシャツ登場。流行にとらわれない自由さ。
6. 音楽とTシャツ ロックを表現した黒いカラー
 ブラックTシャツ、黒はロックの色、ツアーでのTシャツの売上。
7. 生活シーンにおけるTシャツ プリンタブルウェアとしてのTシャツ
 プリント技術とデジタル化の発展、カスタムメイドTシャツ、イベントTシャツの誕生。プリンタブルウェア。
 

これを読んでみると、なるほどTシャツプリント業というものが社会の中で「必要」な仕事だということになろうか。ただし、3~7は基本的に同じことを違うシーンで語っているわけで、Tシャツが何らかの社会的コミュニケーションのツールとなったという意味では大きな変化はない。おそらく「Tシャツの歴史」としては、圧倒的に1.2が大事なことはわかる、が、あまり突っ込んでは書かれていない。

最初からヒーローありき・・・なので、別にTシャツ以外のものをヒーローが着ていたならそれで終わってしまう話である。

他に何か資料はないものか・・・。うーむ。