大正から昭和戦前の洋裁教育者たち ①
のちの洋装界の指導者となる人達は、大正から昭和戦前に名前が登場するようになる。
- 作者: 小泉和子
- 出版社/メーカー: OM出版
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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杉野芳子、田中千代、山脇敏子、伊東茂平、並木伊三郎、原田茂、野口益栄・・・。小泉和子氏が名前を挙げているのはこの辺の人々だが、確かにこの人達の残した仕事はすごいものがある。
杉野芳子(1892-1978)は、ドレスメーカー女学院(通称「ドレメ」の創立者。「渡米中、洋服を着る必要に迫られて「米国式パターン」を学んだ」とされ、1926年にドレスメーカー女学院を開校した。戦時中は大変だったようだが(詳細省略)戦後は授業を再開し1949年にはデザイナー養成を開始、1964年には杉野学園女子大学を開校した。(pp.33-36)
田中千代(1906-1999)も欧米留学の経験があり、帰国後に鐘紡の主任デザイナーとして迎えられている。面白いのは昭和7年に「芦屋の自宅食堂を解放して、知り合いや近所の娘さんに洋裁を教える「お茶の間サークルさつき会」を始めていたが、熱心なさつき会の生徒に推されるかたちで、昭和一二(1937)年一〇月、「田中千代服装学園」を創立した」ところだろうか。そこでは、洋裁教育だけでなく画家や音楽家の教養講座が行われ、「見る目を養うこと」を重視したという。『田中千代服飾事典』は今でも服飾事典として有名である。なにかと便利。
- 作者: 田中千代
- 出版社/メーカー: 同文書院
- 発売日: 1991/10
- メディア: 単行本
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世界各国の民族衣裳収集の成果も興味深い。研究熱心な女性だったようだ。
- 作者: 田中 千代,田中 薫
- 出版社/メーカー: 日本図書センター
- 発売日: 2011/10/21
- メディア: 大型本
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山脇敏子については以前書いているので、そちらを参照のこと。
http://akikoyamasaki.hatenablog.com/entry/2013/03/22/104849
長くなりそうなので、残りの男性たちについてはまた改めて・・・。(いろいろ書いてみたいことがあるので・笑)